尊敬とは、
人間の姿をありのままに見て、
その人が
唯一無二の存在であることを
知る能力のことである。

エーリッヒ・フロム

尊敬 respectの語源は
ラテン語のrespicio、
つまり
「見る」「振り返る」
ということだそうです。



相手を尊敬するための
最初の一歩は
その人を知ること。

知るためには
その人の
あるがままを「見る」こと。

ほんとうは
悪い男じゃないかと
疑いながら見るのではなく

ほんとうは
口先だけじゃないかと
がっかりしながら見るのではなく

ほんとうは
愛なんかないじゃないかと
決めつけながら見るのではなく

ほんとうは
恋人として
ふさわしくないのじゃないかと
選り好みするために見るのではなく

自分の価値観に従うなら
愛してもいいんじゃないかと
押しつけるように見るのではなく

これをしてくれたら
信じてもいいと
条件をつけながら見るのではなく
試すように見るのではなく

ただ
ありのままに見ること。
ありのままのその人を認めること。

その人が
何に価値を感じ
何に興味を持ち
何に対して情熱を燃やしているのか
知ろうとすること。

尊敬とは
「その人をあるがままに見る」
ということからはじまります。




respicioのもうひとつの意味は
「振り返ること」。

その人が
尊敬に値する人であると
振り返ること。

その人が自分に与えてくれた愛情を
何度でも振り返ること。

あるがままのその人の
素晴らしさを
何度も振り返ること。




尊敬とは

見ること
そして
振り返ることから
生まれるもの。



その人が
その人であるということは
紛れもない事実であって

その人は
他の誰ともちがう、
唯一無二の存在です。

その人が
自分の期待に添わないからといって
思い通りにならないからといって

尊敬が
消えるわけではないし

その人が
その人であるかぎり

自分にとって
かけがえのない、
大切な存在であることに
変わりはない。




大切な人との時間を
幸せに感じたとき

この幸せが
いつまでも続くようにと
願うのではなく

この人を大切に思う気持ちが
いつまでも続きますようにと
祈りたい。

一緒に過ごす時間も
会えない時間も
離ればなれのときも

彼がどんな姿を見せたとしても

変わりなく
揺るぎなく
迷いなく

尊敬の気持ちを抱き続ける
自分でいられるようにと
心から
そう願うことができれば

大切な人を
大切に思える今この瞬間を
もっともっと
大切にできるのではないかと

そういう風に思います。




幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII
岸見 一郎
ダイヤモンド社




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